3年生だから、教室は3階。

ユイと並んで階段を歩く。


「3階とか、まじキツいわぁ」

「3-3は...、ここかぁ!って誰もいないし」


8:00まで登校だったんだけど、

新クラスが気になりすぎて、40分も早く着いちゃった。


「席も近いし、嬉しいことばかりだね!」

「だからぁ! うちら恵まれてるね!」


席に座って、周りを見てみる。

3階ってほんと静かだなぁ...。


それから、ユイと昨日のテレビの話をしたり、

雑誌を見ていると、



ガラガラガラ…



誰か来た! 

私はすぐにそっちへ目を向ける。


「...はよ」

「おっおはよ」

「…」

「…」

「何ずっと見てんだよ。照れんじゃん」

「…? あっ! わぁ!! ごっごめんっ」


やばいやばいっ!

見つめてしまったぁぁ!!!

恥ずかしいな...っ

多分、めっちゃ顔赤いよ...


「千春! あの人って、生徒会長だよね?」

「あ、えーと...夜野 智矢だっけ?」

「そうそう! めっちゃイケメンだねー。背高いし、優しそうだし、話してみたいなぁ! ってか、千春? 聞いてる??」



ごめん、ユイ...。

心臓がうるさくて、何も聞こえないよ。

なんだろう、この気持ち...。