「そんなに睨むんじゃねぇよ。千里がビビっちまうだろが」


あたしは何でもないように言ってタルトを口に入れた。


内心では、

そっんなに!あたしみてぇながさつで可愛げのない女と親子に間違われるのがイヤなんかよ!!


って、怒っていたけど。


それ以上は突っ込まなかった。


ってか突っ込めない雰囲気だ。


「まぁまぁ、朔羅も。鴇田は別に睨んでるつもりはない。こいつは元々こうゆう顔だ」


叔父貴…普通にひでぇな。


全然フォローになってねぇし。


「ところで叔父貴たちは何でここに居るの?」


アイスティーを飲みながら、あたしは叔父貴を見た。


「ああ。ここの一部に空き店舗ができそうだから、今度展開する輸入物の雑貨店にどうかと思って偵察に来た次第だ」


新展開……


キャンサーセンターのことだってあるのに、叔父貴手を出しすぎじゃない?


そう言えばなんか前よりまた痩せた…って言うかやつれた?感じがするし…


って言ってもそのやつれた感じがまた影があっていい!


って、いかんいかん…


あたしには戒っていうだんな様がいるわけだし!!



「ところでお前はどうしてあんなところにいたんだ?」



と叔父貴の突っ込みに、あたしは危うくアイスティーを吹き出しそうになった。