「ち、違うよ!ホントにあたしお洒落な下着じゃなかったし…第一ここで?ってのがあったから」


ここは龍崎家だ。他の部屋では野郎共も休んでるし、緊張してる上気になって仕方ない。


さっきはタクの乱入だってあったわけだしな。


戒はあたしの頭をぎゅっと抱き寄せて、ちょっと強くかき抱いた。


「戒は雪斗とは違う。戒のことは怖くないよ。ってか、むしろお前に抱っこされてると安心する。ドキドキもするけど…」





ドキドキし過ぎて爆発しそうなの。





その気持ちを言葉に出して伝えると、あたしの腕の中でふっと戒が涼しく笑った。


そして優しく抱きしめられると、戒はあの甘い声でそっと囁いた。


あたしの耳に熱い息がかかって、体の芯から痺れが湧き上がる。





「朔羅―――、俺のこと




好き?」





戒のくすぐるような低い声で問われ、あたしの全身がかぁと熱くなった。


卑怯だよ。


そんな優しい声出すなんて、さ。


いつもの調子で、「す、好きじゃねぇ」って強がれないじゃん。







「好き」









真っ赤になった顔を隠すように俯きながら、




あたしは小さく答えた。