トイレって言ってた。
10分もトイレにいるかな??そんな風に思ったけど、とりあえずそのフロアにある男子用トイレの前まで行くと……
ガンっ!!
扉がぶつかるもの凄い音がして、あたしはびっくりして体を固まらせた。
な、何が………!?
ちょっと変態っぽいけど…でも中に居るみなさん、あたしは変態じゃないですよ~
と心の中で申告してそぉっと扉を開けた。
キョ…キョウスケ~…お前大丈夫かぁ…?
少し開いた隙間からキョウスケの横姿が見える。
とりあえず無事だったことに胸を撫で下ろしつつも…その只ならぬ雰囲気にあたしは見てはいけないものを見てしまった気がした。
キョウスケは洗面所に手をついて、鏡を睨んでいる。
それはそれは恐ろしいお顔……
「あんくそガキャァ。いてまうぞ」
ぽつりともらした独り言は―――
さっきのドスを含んだ怖い声より数段迫力があって比べ物にならない。あたしの背中にぞぞぞっと何かが走った。
戒のうそつき~~~!!!
キョウスケ、超怒ってる!
全然大丈夫じゃないよ!!!!



