「鴇田が気付いたって、当の本人は今日どーしてるの?どこか…病気?」


あたしは鴇田のぶっ倒れそうな顔色を思い出して聞いてみた。


「ああ、あいつも休暇中だ。別に病気とかじゃない」


叔父貴の口調は淡々としていた。そこに何かを隠している意図は見えなかった。


「そう、なんだ…」


あたしはそれ以上突っ込むわけにはいかず、言葉を飲み込んだ。


「何だ?鴇田が居なくて不服か?」


叔父貴はちょっと面白くなさそうに表情を歪める。


「だ、誰が!あたしゃあいつが嫌いなんだよ!」


あたしが喚くと、叔父貴はちょっと意外そうに目をぱちぱちさせた。


「そうだったのか?」


「当たり前だろ!どこに目ぇ着けてんだよ!」


いつもの調子をすっかり取り戻したあたしは、威勢よく叔父貴に怒鳴った。


「ははっ。気付かなかったなぁ」


なんてのんびり言う叔父貴。ホント…マイペース…


「ねぇところでさ…あいつ一体いくつなの?」


あたしが真剣に聞くと、叔父貴はちょっとニヒルに笑った。


「あいつか?あいつは俺の年齢×2に、さらにその数字に×3をして、÷5+7ってとこだな」


また計算かよ!


結局解けないけど!!


って言うか叔父貴と鴇田…ホントいいコンビだよな!?