「お前は優しい奴だな」
そう言って片手で頭を撫でてくる。
叔父貴の手はやっぱり大きくて―――優しい温もりを感じた。
「それにしてもガキだと思って侮っていたが、あいつらもやるな。白虎にはいい人材が揃ってる」
と、どこか叔父貴は嬉しそう。
まるで子供のような無邪気な笑顔に、またもあたしの心臓がドキドキ音を立てた。
叔父貴のわくわくした目は、絶対的な地位に居る自分に挑もうとする若き挑戦者に対しての
喜びだった。
それは自分に挑もうとしている人間がいることに対して、そして危険を顧みずそれでも飛び込んでくる男気に。
叔父貴はこの状況を心から楽しんでるように思えた。
あたしもこんな叔父貴を見るのは好きだよ。
だけど、ごめんね。あたしはやっぱり戒側なんだ。
だから叔父貴に挑んでいかなきゃならない。
たとえこの先、敵対しても。



