ドキン…と大きく心臓が跳ね上がり、そしてすぐにキュッと心臓が縮まる。


あたしって気が多いのかな?


叔父貴にそう言ってもらえると、心臓がドキドキ煩い。


戒って言うカレシが居るってのに―――叔父貴に褒められると―――



どうしようもなく嬉しい。



思えばあたしは叔父貴に対してはっきりとした失恋をしてなかった。


いつの間にか戒が現れて、あたしは確かめもしないのに叔父貴に裏切られたと感じてた。


叔父貴はやっぱりあたしを姪以上に思ってなくて、叔父貴の大切なものは青龍会だけ。


そんな風に思ってたけど、もしかしたら本当は違うんじゃないか―――


そんな風に感じるときがある。





消化不良の恋は、新しい恋をすることで―――どこかへ追いやられたと思っていたのに、時々その恋心がふいにあたしに舞い戻ってくるときがあるんだ。




それは前触れもなく、突然に―――




叔父貴が何を考え、どうゆう結果を望んでいるのか知ることができたとき



この恋に終止符が打てる気がした。





でもそれはあたしたちを永遠に切り裂く運命であることを




あたしはまだ知らない。