【短編】年上の幼なじみとの関係

「俺は、ずっと千世が好きた。
今も変わらず。」


「全く、意味がわからないよ。」


だって、いつも言葉なんかなくて体しか求め合わなかった。


「悪いと思ってた。
会えば、ヤるだけで。
ろくに話もしない。
けど、千世はわかってくれてるって思ってた。」


「会う頻度が減ったから、飽きてきたのかなって思ってた。」


すれ違うお互いの気持ち。


「千世、今年、受験だろ?
千世の母親から、進路聞いたら、邪魔しちゃ悪いと思って。」


私への気遣いだったんだ。


「お母さんは、なんて?」


「千世は、家から近い大学を受験するために勉強をがんばってるって。」


一般だと思ってるのか....


まあ、近くの大学受けなかったら、一般なんだから、あってるけど。


「私、県外の大学に行こうと思ってるの。」


「要が言ったこと、マジなのか?」


渉くんが焦ってる。


「だって、私と渉くんって、曖昧だから。」


渉くんにとって、私が彼女だったとしても、私は、渉くんを彼氏と思ったことはない。


はっきりしないなら、はっきりしないままでいい。