【短編】年上の幼なじみとの関係

「千世は.....」


渉くんは、話を切り出そうと私の名前を呼んだけど、次がなかなか出てこなかった。


「渉くん、こんな関係やめよう。」


そんな渉くんに私が、そう言った。


たぶん、これを言いたかったのに傷つけないために言葉を選んでたんだと思う。


やっぱり、自己完結を選んでしまう私。


渉くんからの長い沈黙。



最後だから言うだけ言って、立ち去るのもどうかと思い動けない。


「俺は、千世をずっと彼女と思ってきた。
千世は、違うのか?」


渉くんがやっと言ってくれた言葉。


彼女?


なんで?


「渉くん、私を好きなの?」


まさかの言葉に戸惑う私。


奥田くんの言うとおりなのかもしれない。