「え、ちょ、そこ!? 私の話、きい」
「で?」
むっとして、弾かれたみたいに顔を上げた私を、井口はじっと見下ろしてた。
分厚いメガネの奥の目に私が映っているのか確かめたくて、私も井口を見つめる。
告白したのに。
私、頑張って告白したのに。
「……付き合ってほしい」
ふて腐れた声でそう言うと、井口はふむと喉を鳴らして、静かに言った。
「どうして」
「好きだから」
「それは答えのようで、答えになってない」
「い、いやならいいよ、諦める!」
「そんなことは言ってない」
「じゃあ、なに!?」
井口の表情はいつもどおり読めなくて、不安がじわじわと目頭に込み上げる。
泣くなんて悔しい。ぎゅっと唇を噛んだ私に、井口は言った。
「……一週間」
「で?」
むっとして、弾かれたみたいに顔を上げた私を、井口はじっと見下ろしてた。
分厚いメガネの奥の目に私が映っているのか確かめたくて、私も井口を見つめる。
告白したのに。
私、頑張って告白したのに。
「……付き合ってほしい」
ふて腐れた声でそう言うと、井口はふむと喉を鳴らして、静かに言った。
「どうして」
「好きだから」
「それは答えのようで、答えになってない」
「い、いやならいいよ、諦める!」
「そんなことは言ってない」
「じゃあ、なに!?」
井口の表情はいつもどおり読めなくて、不安がじわじわと目頭に込み上げる。
泣くなんて悔しい。ぎゅっと唇を噛んだ私に、井口は言った。
「……一週間」