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『――井口も小夏も、すごく楽しそうだった』

知里ちゃんの言葉が、脳内を駆け巡る。
うん、確かに今日のお昼は楽しかった。すごくすごく楽しかった。
付き合い始める前みたいに、他愛もない話をして、笑ったりじゃれたりできた。


「……告白なんて、しなければよかったの、かな」

しなかったら、今週だって、先週と同じように、楽しくいられたのかな。
一週間なんて期限も気にしないで、昨日と同じように明日も仲良く、過ごせたのかな。

井口は、後悔してないだろうか。
告白されたことを迷惑に思っていないだろうか。
一週間でも、恋人同士になったことを、後悔してないだろうか。

一週間経ったら、前と同じように……友達として、仲良くできるかな。