大塚と神崎 +




お兄ちゃんが作ったオムライスの卵はふわふわで美味しい。


「やっぱりお兄ちゃんってすごい…」


「お前も練習すればそれくらい作れるようになる」



お前もって…



「お兄ちゃん練習したの?」

びっくりしてそう尋ねる。
お兄ちゃんは器用でなんでも簡単に出来る人だから、練習という言葉はなんだかとっても違和感がある。


私が尋ねると、お兄ちゃんの方も少し驚いた顔をした。



「…覚えてないのか」

「…え?」


尋ね返されてぽかんとなる。


「……覚えてないなら…いい」

「え?え?」



まったく話が見えなくて、困惑する私。

お兄ちゃんは不機嫌なような、拗ねたような顔をして無言でオムライスを食べ続ける。



その後は結局なにも聞く事が出来ず、あの意味深な言葉の意味を知る事は出来なかった。