大塚と神崎 +



「よし」

ライスは無事に完成して、後は卵を焼くだけ。

上手く出来ますように…そう祈りながらフライパンに溶き卵を流し込んだ。





「あっ、わ…っ!」

火加減が駄目だったのか、それても慎重すぎたのか、卵が固くなってペッタンコになってしまった。


「うー…もう一回!」

失敗した方は自分の分にして、お兄ちゃんの分は今度こそ上手くやろう!



そう意気込んで再び卵を焼こうとしたその時


「火が弱すぎる」


「へ…っ!?」


後ろから声が上がって慌てて振り替えると、お兄ちゃんが立っていた。


「もっと火強くしろ」
「はっ、はい…!」


指示を受けてすこし火加減を強くしたところでお兄ちゃんに、フライパンを奪われた。


そして、

凄い手際の良さで、ものの数秒のうちに卵をふわふわに焼き上げた。




「ほら」


ライスの上にふわふわの卵を乗せて、お兄ちゃんはそのお皿を私に差し出した。

そして自分の手には、私の作った失敗作が…




「あの、そっちは私がっ」


私がそう声を上げるも、お兄ちゃんは私の声を無視してそのままぱくりと失敗作の卵が乗ったオムライスを頬張った。



「美味い」


一口食べてそう零すお兄ちゃん

嬉しいけどやっぱり恥ずかしい。