∽真優花の過去10∽
その夜あたしは
恵方堂くんが
最後に言った言葉を
思い出していた。
『…今日のことは、
美鈴には言わない方が
いいと思うんだ…
これ以上
誤解を招くと困るだろ?』
そう、彼は言った。
確かに…美鈴が知ったら
悲しむかもしれない…
ごめんね…美鈴…
心の中で謝りながら
あたしは
役立たずの携帯を眺めた。
誰一人
アドレスがわかんないんだもん…
メールもできないじゃん。
はぁーっと溜息をつき
携帯をベッドに放り投げた
その直後
携帯が鳴り始めた。
「わっ!
びっくりした…
誰だろー?」
覗き込むと
当然ながら、番号だけが
表示されている。
ドキドキして電話に出ると
『あー!やっと出たっ
昨日から何回も
掛けてんのにぃーっ
メールも返事ないし!
何やってんだ あんたはっ』
聞き覚えのある声…
誰だっけ?
『おーい、聞いてんの?』
「あ…ヤマちゃん!?」
その子は
1年の時、同じクラスで
仲の良かった子だった。
突然、転校してしまって
それ以来会ってはないけど
時々
メールや電話をしていた。
どうやら、彼女にも
例のメールがきたらしい。
『…やっぱさー
美鈴みたいなお嬢と
うちらみたく庶民っ子じゃ
合わないんだって!
いつか絶対、あんたが
キレると思ってたー
でも、正直言って
あんた見直したよっ!』
…どういうこと…?
あたしは、彼女に
あたしから来たという
例のメールを
そのまま送ってほしい
と頼んだ。
怪訝そうな彼女に
事情を説明すると…
『…はぁっ?
お前、ふざけんなよー!
それがマジなら
うちらのアドとか番号
そいつに知られた
…ってことじゃね?
んなの、ありえねーしっ!
ってか、あんたも自分の
心配ばっかしてないで
さっさとみんなに
教えろよ!
マジ最悪ーっ
アド変だけじゃ
済まねーじゃん!』
その夜あたしは
恵方堂くんが
最後に言った言葉を
思い出していた。
『…今日のことは、
美鈴には言わない方が
いいと思うんだ…
これ以上
誤解を招くと困るだろ?』
そう、彼は言った。
確かに…美鈴が知ったら
悲しむかもしれない…
ごめんね…美鈴…
心の中で謝りながら
あたしは
役立たずの携帯を眺めた。
誰一人
アドレスがわかんないんだもん…
メールもできないじゃん。
はぁーっと溜息をつき
携帯をベッドに放り投げた
その直後
携帯が鳴り始めた。
「わっ!
びっくりした…
誰だろー?」
覗き込むと
当然ながら、番号だけが
表示されている。
ドキドキして電話に出ると
『あー!やっと出たっ
昨日から何回も
掛けてんのにぃーっ
メールも返事ないし!
何やってんだ あんたはっ』
聞き覚えのある声…
誰だっけ?
『おーい、聞いてんの?』
「あ…ヤマちゃん!?」
その子は
1年の時、同じクラスで
仲の良かった子だった。
突然、転校してしまって
それ以来会ってはないけど
時々
メールや電話をしていた。
どうやら、彼女にも
例のメールがきたらしい。
『…やっぱさー
美鈴みたいなお嬢と
うちらみたく庶民っ子じゃ
合わないんだって!
いつか絶対、あんたが
キレると思ってたー
でも、正直言って
あんた見直したよっ!』
…どういうこと…?
あたしは、彼女に
あたしから来たという
例のメールを
そのまま送ってほしい
と頼んだ。
怪訝そうな彼女に
事情を説明すると…
『…はぁっ?
お前、ふざけんなよー!
それがマジなら
うちらのアドとか番号
そいつに知られた
…ってことじゃね?
んなの、ありえねーしっ!
ってか、あんたも自分の
心配ばっかしてないで
さっさとみんなに
教えろよ!
マジ最悪ーっ
アド変だけじゃ
済まねーじゃん!』
