「不安…ってゆーんじゃないんだけど…
気になることが…
ある…かも…」
「なに?」
「あのね、
ちょっとだけ…聞いたの。
中学の時の話…
悠斗…結構、モテモテだったんでしょ?」
「別に、モテたわけじゃ…
でも、そんなことが…
気になるの?」
「えっと…そうじゃなくて
あの…悠斗の元カノの話…
サッカー部のマネージャーで…
1コ上の先輩だったんでしょ?」
「ああ…そのこと…」
そう言った彼の表情は
一瞬曇って見えた。
「あ…ごめん…
やっぱり…言わない方が
よかったかな…?」
あたしがそう言うと
彼は、優しい表情に戻って言った…
「そんなことないよ。
真優花が気になる事なら
何でも話すよ。」
「…前に…言ってたよね?
別れた理由…
それが…その人?」
「うん…
あの頃って…ホントに…
ガキだったんだよ。
少なくとも…今、真優花に
抱いてるような感情は…
元カノには無かったし。
向こうも同じだったと思うけど…
てゆーか…元カノの
どんな事が知りたいの?」
「と、言うより…えっと
悠斗って、なんてゆーか…
よく体に触れるでしょ?
その…変な意味じゃなくて
スキンシップ…てゆーの?
なんか…あるよね?
そんな言葉。
それが…多いじゃない?」
「もしかして…
嫌だった?」
「そうじゃなくて…
最初は確かにびっくりしたけど
でも…
悠斗なら、嫌じゃないよ」
あたしの言葉を聞いて
彼はホッとしたように
微笑んだ。
「で…
あたしが気になるのは
悠斗って…誰にでも
そうなのかな?って…」
「は?誰にでもって…
誰にでも…?友達とか…
そーゆー意味?」
「や…そうじゃなくて
つまり…元カノとも…
親密な関係だったのかな?
なんて…考えちゃって…
ごめん!
何言ってるのか
わかんなくなった…」
一気に
顔が赤くなっていくのが
わかって…
どうしようもなく
恥ずかしかった…
