店長達に
挨拶を済ませてから
お店を出ると
彼が
少し歩かない?
って言った。
あたしが頷くと
すぐに手を繋いでくる…
それだけで
すごく
ドキドキしてしまう。
「真優花って…」
「え?」
「すぐ赤くなるね?」
「あ…」
ますます赤くなった
あたしを見て…
彼は、にっこり微笑んだ。
「そーゆーとこ…
めちゃくちゃかわいい…」
…どうして彼は
こんな恥ずかしい言葉を
スラスラ言えるんだろ…?
どんどん火照っていく顔を
片方の手で、冷やすように
押さえながら…
あたしは言った。
「…ゆ…悠斗って…
モテるんでしょ?」
「俺?まさかー
ぜんっぜんモテないよ。
てゆーか、知ってるだろ?
俺って…女子に、なーんか
避けられてるんだよなー」
「でも…よく話してる子も
いるでしょ…?
ほら…
隣のクラスの子とか…?」
「んー?そうだっけ…?
あんまり
意識したことないけど…
あーっ!
まさか…ヤキモチ?」
「ええっ!?」
もう、これ以上は無理!
…って、思うくらい
顔だけじゃなくて
全身が…
恥ずかしさで
真っ赤に
染まっているような
感覚だった…
「冗談…だったんだけど…
もしかして…図星?」
苦笑いする彼の言葉に
あたしは
俯いたまま…
何も言えなかった。
