『…以上で終わります』




委員会が終わり

周囲が、ざわつき始めて…


それぞれ教室から出て行く



あたしも帰ろうとした
その時


和野くんに呼び止められた


「今日の決定事項だけど…
相澤さん
明日クラスで報告…
できる?」


「えっ?」


「俺…明日
学校休むんだよねー」



「え…そうなんだ…

だ…大丈夫だよ
心配しないで…
ちゃんとできるよ」





…あたし達の中で


クラス委員としての
役割分担は


始めから

当然のように決まっていた



クラスでの
話し合いを進めたり

委員会で
意見や案を言うのは



全て

和野くんがやってくれた




みんなの意見をまとめて

文書にするのは


あたしの役目




つまり

あたしの役割は


書記


それだけだった



他の事は


全部、和野くんが
引き受けてくれる



あたしが苦手な事は


何も言わなくても


いつも自然に…

やってくれていた



委員の仕事で困っていると

いつも助けてくれるし…




だから本当は


和野くんがほとんど1人で


クラス委員を
しているようなものだった




あたしはいつも


和野くんに
甘えていたんだ…