恋愛事情



―日曜日の朝―


まだ少し寝ぼけながら

朝食の準備を
手伝っていると


家の電話が鳴った…


『真優花、出てくれる?』


お母さんに言われて
受話器を取った。



「はい…相澤ですが…」


[もしもし…]


受話器から
聞こえてくる声を聞いて

あたしは
ようやく目を覚ました…


[あの…和野と言いますが

真優花さん…いますか?]


「わ…和野くん!?」


思わず声をあげた
あたしに…


両親の視線が突き刺さる…


[あーやっぱり真優花だ…

声聞いて、多分そうだと
思ったんだよなー

良かった…
すげー緊張した…]


和野くんの声を聞きながら
胸がどんどん
高鳴っていく…


「あ…あの…
どうしたの?」


[あのさ…
イキナリなんだけど…

母さんが…
真優花に会いたいって

言うんだ…]


「え…?
和野くんの…お母さん?」


[うん。
果倫が、なんか色々
話したみたいで…

ほら、あの日の…
お礼も言いたいって。

母さん、
随分調子良くなってるし…
よかったら…
会ってやってくれない?]


「えっと…それは、
今日…ってこと…?」


[いや…そっちにも
都合があるだろうし
別に今日じゃなくても…]


「今日…空いてるよ…?」


[マジで?来てくれる?]


和野くんの
嬉しそうな声を聞くと…

あたしまで、なんだか
嬉しくなってしまう…


病院の場所を聞いて

一旦、電話を切った。


さっきから、
あたしを凝視している

両親に


ちゃんと話をする為に…