「私は周りを全然気にしないけど
蓮はさ…気にし過ぎ
自分を犠牲にしすぎてる」
「…うん」
こんな悩んだ蓮の顔は初めてで
高校は人生の一つの山だもんね、悩むよ
だけど蓮は悩み観点が違う気がする
もっと自分の為に悩まないと…
渓ちゃんママが悲しむよ
いつもは何でもかんでも即決な蓮でも、こんな事あるんだね
私は俯いてる蓮の頭をいつも渓ちゃんがするみたいにポンポンとした
「悩め、蓮」
蓮は笑った
「もう一つあんだよ、こっちが本題」
「あ、そうだった。何?」
「兄な、夏休みほとんど受験補習らしいから
奏早めに仕留めとけよ~」
「え!?…うー・・蓮~~」
「なんだよ~」
それは嫌だ
今でもあんま会えないのに
それ以上会えなくなるなんて無理…
絶対無理!
「奏は人の事は何でも言うくせに自分だとなーんも言えねーもんな~」
「うるさいなぁ…」
さっきまでの蓮の表情は無くなっていた
渓ちゃん…やっぱ忙しいのかぁ・・・