「もしもし…奏?」

「由希子っ!?えっと…大丈夫?」

「あのね…」




由希子の声は前と変わらない
少し暗いような沈んだ声
元気そうとは言えない声だけど

こんなに声を聞いて安心するなんて思わなかった



「今日…会えるかな・・・
病院にいるから」

「え?・・・う、うん…何時?」

「五時くらいに…病院の入口の所にいるから」






五時…

今はまだ午前中
重い身体を半日連れるのはしんどいな・・


でも由希子の元には行かなきゃいけない