「やっぱり。」 「俺の事を知らない女はいない。」と思う男ーー。 しかし小梅の口からは、男が予想もしなかった言葉が返って来た。 「あなた、私が買ったケーキとお饅頭を踏んだ人だ!」 「ケーキと饅頭?」 小梅の言葉に男は頭を傾げる。 「そうよ。あなたがぶつかった拍子に、落ちたお菓子たちよ。弁償してよ!」 「ちょっと待て…俺を見てお菓子しか浮かばないのか?他に何かないか!?」 必死に答える男に小梅はーー。