あの人を見ないように、見ないように…と、車窓に目をやるけれど


やっぱり、気になってしまう。 


彼は、何の本を読んでいるのだろう…?と、上から覗いてみたり。



見えるわけなど、ないのに……。 



もうすぐ、私が降りる駅に着く。 



でも 


もう少し、このまま彼と一緒に、同じ空間で過ごしていたい。 



気が付けば、私の降りるはずだった駅は、通り過ぎてしまった……。