思わず、正門の前で、立ちすくんでしまった――。 


つい、彼を追ってここまで来てしまったけれど、



私は、ここの生徒でもないし、どうしようもなかった。 



とりあえず、あの人の勤務先が分かったところで、来た道を戻ることにした。 


――と、 



「こちらの学校に、何か用事でも?」



と、話し掛けられた。



ふと、声のする方を振り返ると、あの人がいた……。