術者は理事長だった。
助手はちょっと小生意気な女医の勝俣と研修医の佐々元だった。


正直言うと理事長のオペは好きではなかった。オペ中も一つ一つ見られているようで緊張してしまうし何より存在が怖かった。鋭い目つきで見られると手が震えてまともにキカイも出せなくなってしまいそうになるくらい。

けれど任命されたからには最後まで責任を持ってやるしかないと腹をくくった。