赤い血で染まったカーペットの上に秋吉は息絶えていた。
目の前の光景に目眩がしそうになる。
秋吉が亡くなった。
その事実を受け止める余裕はなく、横たわる親友から目を反らした。
部屋の片隅で震えている桜田さんが目に入った。
そうだ、僕は桜田さんに呼び出されたんだ。
桜田さんに近寄ると、彼女の身体がビクリとした。
「桜田さん。大、丈夫?」
できるだけ優しく問い掛ける。
ゆっくりと顔をあげた桜田さんの表情は青ざめていた。
「警察には連絡した?」
彼女は首をふる。
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