「ところで…おねーさんは名前、何て言うですか?」
(…お、おねーさん?)
「私は川空 花(カワゾラハナ)。…あなたは?」
「中鳥沙雪(ナカトリサユキ)ですっ!…花ちゃんていうですか…、かわいいです」
「そ、そんなことないよ」
…なんだか、不思議な子だなぁ…。調子狂っちゃう…
「えと、沙雪…ちゃんは、どこに行くの?」
沙雪ちゃんにつられて、私も尋ねる。…まさか目的地まで一緒じゃないよね。山奥だし…。
「え〜と、沙雪はですねぇ…苺華山まで行きますです!!」
「えっ!?ホントに!?苺華山って終点だよ?」
「はいです。…実は沙雪、苺華山に住んでて、彗鈴へは用事で行っていたんですよ」
「………。」
…びっくりした。まさか行く場所も同じだなんて。
…あれ?
これって…もしかして
『運命』……?

