「あの、手当て・・・しよっか?」

「えっ、あぁありがと。すぐ部活戻りたいから、軽くでいぃから。」

「軽く」そんなことできるわけがない。自分の好きな人のけがを軽く手当て、そんなの無理。

「うんわかった。なるべく早くやるから。」

なるべく早く丈夫に!!!

心の中で自分に言い聞かせて・・・(笑)

彼の血を布でふき取って、消毒をする。

「イテッ!!」

「あっごめん・・・。」

そう言って私は再び作業にに戻る。

大きなばんそうこうをはって終わった。

「よし!終わり!部活・・・頑張ってね!」

ふられたことなんてわすれてた。

「じゃっ!手当て・・・ありがとな!」

手を軽くあげて、笑顔で出て行った。