今度こそは・・・

絶対に市川くんに謝る。

それで、もう一度チャンスをもらえるように。

教室に戻ると、みんな移動教室でいなかった。

でも、ただ一人だけ教室にいた。

その人は寝ていて、顔が見えなかった。

けど、私はすぐにわかった。

「市川くん」

だった。

「あの・・・市川・・・くん！」

すると市川くんは起きて動揺しながらこっちを向いた。

「あっ・・・笹川。何？」

よかった怒ってなくて。

「あの・・ね、あの、その～・・・・・」

「何？言いたいコトあんならいいなよ。怒んないから。」

市川くんに心を読まれていた。

私あんなひどいこと言ったに全然怒んないで笑ってくれてる。

けど、市川くんの笑顔はすこし悲しい顔をしていた。

「あの、市川くん！ごめんなさいっ！！私自分勝手なコトばっかりいって市川くんのことすっごい苦しめてた。なのに、全然気づかないで自分のコトばっかり考えててごめんなさい！」

精一杯謝った。

初めてだ。

こんなに、必死に謝ったの。