舞ちゃんは首をかしげ、私をじっとみた。

「あのね・・・・・・・」

すべてをはなすと、舞ちゃんはにっこりと笑って

「そっかぁ・・・。私の手紙いらなかったかなぁ・・・。なんかごめんね?」

「えっ・・・?舞ちゃんのせいじゃないよ。こっちこそごめんね。」

舞ちゃんは大人だなぁ・・・。

何も悪いコトしてなくても、ちゃんと謝れるんだ。

私なんて、市川くんにいっつも謝れずにいるのに。

今度こそ、ちゃんと謝らないと・・・。

そう、思ってもなかなかそれができないんだよね・・・。

「ゆまちゃん?」

舞ちゃんに声をかけられ、ハッとした。

「ゆまちゃんさっきからずっとボーっとしてたよ?(笑)」

「あっううん何もないの。じゃあ授業あるからいくね?」

「うん。ばいばい。あと!・・・健太のコト悪く思わないでね。」

そう言って私に手を振った舞ちゃんに、返す言葉がなかった。

というより、返すことができなかった。

「悪く思わないでね」その言葉が胸に突き刺さった。

勝手に告白して、やっとOKもらったのに、自分勝手な理由でふるなんて・・・。

私って最低だな・・・。

最悪だよ・・・。

美香も言ってたよね。

「今一番つらいのは市川くん」だって・・・。