世界一小さい恋

雄凪みたいに、告って両想いになったれたなら・・・すごく嬉しいんだろうなぁ。

けど、私は雄凪みたいにはなれない。

市川くんは私を振ったから。

だから両思いには絶対になれない。

でも、舞ちゃんからの手紙には、「好き」という文字がかいてあった。

あの文。

あの文がもし、本当なら私と市川くんは・・・

「両想い」

だったらもう一回。

あと一回だけ自分にチャンスをあげてもいいよね。

じゃあ今、このチャンスを使ってもいい・・・よね。

だから・・・今・・・・・・・・・

「あの・・・市川くん。」

「ん?何?」

今。

だよね。

「舞ちゃんといとこ同士なんだってね。」

「あぁ。舞から聞いたのか。そうだよ。俺と舞とはいとこ同士だよ。それがどうかしたか?」

「舞ちゃんから聞いたの。だからもう一回言うね。」

「舞から?何を、・・・・・」

市川くんの言葉をさえぎって口を開いた。

「私は、市川くんが好きです。」

「舞から聞いたのか?よけいなこと言いやがって。」

市川くんはそうボソッっというと、言葉を続けた。