「好き・・・です。」

中学3年生、笹川ゆまただいま告白中です。

ただの告白ではありません。

ふられるための告白です。

おとなしい性格の私とは正反対の彼、市川健太。

市川君は明るくて、スポーツができて、けど、勉強だけはだめ。

それに比べて私は引っ込み思案で運動音痴。でも勉強だけはできる。

正反対の性格の私たちが釣り合うわけもなくふられるコトはわかってた。

けど、彼の返事は思ってもいなかった言葉だった。

「笹川の気持ちは嬉しいんだけど、俺高校に行くまで彼女つくんないんだ。だから、ゴメンな?」

そんなに優しい言葉じゃなくてもよかったのにな・・・。気使わせちゃったかなぁ・・・

「あっいぃんだ・・・ダメなコトはわかってたし。」

「そっか、じゃあ俺教室戻るね?」

最後まで気をつかいながら彼は去って行った。

あ~ぁ当たって砕けろって思ってたのに。

なんでだろ・・・いつのまにか私の頬には淚が流れていた。

私ってこんなキャラじゃないのに、これじゃ授業受けらんないよ。