私の思考は完全に停止してしまった。 だって彼女って・・・先輩、そんな冗談笑えませんよ? 「聞いてる?助けたお礼に彼女になってって言ってるんだけど」 真剣な眼差しがあたしを貫く。 「あの、ムリです。あたしは・・・「五十嵐文哉?」 あたしの言葉は先輩の口から出てきたヤツの名前によって遮られた。 「え!?」 「本当は付き合ってないでしょ?」 ぐいっと顎を持ち上げられ至近距離で目があう。 先輩、どうしてその事実を知ってるの・・・?