「あたしたちはただ・・・」 あたしをぶとうとしていた先輩の一歩後ろに下がっていた先輩たちが慌て始めた。 「ただ・・・何?」 「・・・~。な、なんでもないわよっ」 と震えた声で言い放ち全員その場を走り去っていった。 「あ~あ。逃げちゃった」 なんて言いながらニヤリと笑った夏樹先輩の考えていることが、このときあたしにはまだ全然わからなかったんだ・・・。