括弧の中に何を入れよう

 



恥ずかしそうに頭をかきながら広瀬君は私に謝ってきた。
「俺もちょっと言い過ぎたっつーか、なんつーか」
「え、いや!私が悪いから、あの、えっと」
「とりあえずさ、昨日の事は忘れて」
「うん」
……忘れてほしい。1秒でも、早く。
もう昨日という過去がなくなってしまえばいい。告白の言葉とほぼ同じ言葉を彼に投げつけた私には昨日の委員会の時間はあまりにも痛すぎる過去だった。でもいいや。もうすぐそれも忘れられる時が来るだろう。こんなに辛いなら諦めた方がいい。初恋は実らない、と学校の図書館にあったケータイ小説に書いてあったのを思い出した。確かにその通りかもしれない。さようなら、私の初恋。想いも伝えられない愚かな私を許してほしい。