次の日の放課後、補習で広瀬君とばったり会った。「よ、岡部」……いつもと変わらず無邪気な笑顔で私の名字を呼ぶ彼と、心底笑えない私。こんなの不釣り合いに決まっている。 当たり前のように彼は私の隣に座り、補習を受けた。彼の隣はいつも緊張する。望みなんて、ないけど。途中、何度も泣きそうになるのを堪えて補習を真面目に受けた。補習は小休憩に入った。