括弧の中に何を入れよう

 



家に着いて、お母さんにただいまーと言う。「どこ行ってたの?」「亮の家」「あらー亮君。懐かしいわねーどうだった?」「どうって何が」「格好よくなってた?」「性格が最悪だから全て台無し。ていうかお父さんは?」「亮君のこと好きなんでしょう?お父さんはまだ仕事」「いつもご苦労様だね。つか好きじゃないし」「もうちっと給料増えたら嬉しいのになあ。いや好きでしょ」「だよね。だから好きじゃねーって」なんてお母さんと他愛のない会話をしながらご飯を食べて、お風呂に入って幼なじみの悪口をおもっくそ叫んでやった。そしてすっきりして真っ暗な自室のベッドにダイブして眠りについた。その日の夢には彼が出てきて、なんだかむっとした表情でいた。その夢の中でもきっと私は切ない想いでいたのだろうな。目が覚めればいつもと同じような、朝を迎えていた。