そして昔の話からまた恋愛の話に戻った。
「俺も好きなヤツいんだよね」
突然の発言に私は目を大きく見開く。
「え、そうなの？可愛い？」
「あーまあ……可愛いけどまじで馬鹿」
「馬鹿ぁ？一番高に通う子に馬鹿なんていません」
「いや他校だし」
「ええ、中学の頃は同じ学校の奴としか付き合わねーって言ってたじゃん」
「いや、だから」
「だから？」
顔を覗き込むと生意気な幼なじみは私に滅多に見せない顔をしていた。目が泳いで、顔は真っ赤で。（私は思わないけど）格好いいと言われ続けてきた亮のこんな顔を見れるのはもしかして私だけなのかもしれない。と思うと不思議と笑みが零れてきた。
