「わー、めっちゃ久しぶり」 「全然変わってねーよ」 「そんなん見ればわかる」 「うわ、お前も全然変わってねーな」 強いて言うなら髪が短くなったくらい、と言いながら亮はとんとんと階段をのぼって行く。それについて行けば中学の頃よく通った殺風景な部屋があった。ある家具はテーブルとテレビ、ベッド、そして棚くらい。青と黒ばかりの部屋は前と変わらず男の子のにおいがした。