「そうなんですか?」

「……はい。」

バレたかなぁこの作戦…
『いつも質問してくんのに解んねぇとかサイアク…』
とか思ってるよね絶対…
好感度だだ下がりだよ…

「ここの問題は、ノートP5に書いてある通りにやってみると簡単に解けますよ。」

あれ?普段の感じと全然変わんない?
飽きられてないのかな?

「あっ本当だ!?」

「解らない問題は、まずテスト範囲までのノートを見てみると解き方が書いてあるから、頑張って下さいね。」

『ニコッ』

眩しい笑顔!!
カッコいい!!
作戦大大大成功!!

「ありがとうございます。」

「生徒が困っていたら助けるのが私達教師ですから。」

はぁ…そうだよね…私ゎ梨空先生にとってゎ一人の生徒だよね…
解っててもへこむ…

『キーンコーンカーンコーン』

あ…授業終わりのチャイム…

「じゃあ切りの良いところまでやって各自終わってください。」

帰っちゃった…

「晴香〜問題集やった?」
「…少しはやれたよ?」

「そっか。…今日部活休むんだよね?」

あ、そっか…今日はバイトの日だ…

「うん。」

「んじゃあまた明日。」

「バイバイ」

そのまま直行しよっかな…いちいち家帰んのも面倒だし…
よし。行っちゃおう。

『カランカラン』

「いらっしゃいませ。…って晴香じゃん。」

「スイマセンねオーナー。お客じゃなくて」

「従業員は裏口からでしょ?」

「忘れてました。」

「もぅ。」

オーナーは気さくで優しい皆のお母さんタイプの人。