「...もうちょっと静かにしてろよ」


男を手が襟から離れて、私の頬に添わされる


「痛い目見たくねぇだろ?」


叫べ、叫べ、なんでもいいから


早く誰かきて、お願い!


「やだぁー!」


「ってめ!黙れって言ってんだよ!!」


男の手が力強く振り下ろされる


「っ、王子ーーっ!!!!!!」


気がつくと叫んでいたのは、


もう私のことを守ってくれないはずの


彼の名前だった