「恐らくあんたは『人間に対しての術攻撃ができない』のではないかと思う」
ルティナはそう言うと、私を真っ直ぐに見詰めてきた。
「魔物に対しては何ら問題なく攻撃できるが、人間へ意図的に攻撃しようとすると、まともな攻撃(もの)を出せなくなる。
この前あんたたちが魔物に襲われた時、奴らは人間の容姿をしていただろう?」
「! あ」
そういえば――ここでようやく思い出した。
私が術を出せなかったのは、街中で魔物に襲われた時だ。
あの時には最初から人間に化けていたから、私は完全に彼らが人間だと思い込んでいた。
しかし討伐隊へ参加した2回目。
エドと襲われた時には、既に彼が魔物だと知っていた。
だからその時には通常通りの攻撃をすることができた、ということなのだろうか。
「あたしが以前聞いた話によると、これは武器を使用することのない精霊術士が、最も陥りやすい症状らしいな。
そこにはどうやら、精神的な問題も絡んでくるようだ」
「精神的な問題?」
「例えば、人間に攻撃することへの異常なまでの恐怖心や、過去のトラウマなど……まあ、そのようなものだな」
「異常な恐怖心……トラウマ」
私は故郷にいた頃のことを回想しつつ、しばらく考え込んでみた。
ルティナはそう言うと、私を真っ直ぐに見詰めてきた。
「魔物に対しては何ら問題なく攻撃できるが、人間へ意図的に攻撃しようとすると、まともな攻撃(もの)を出せなくなる。
この前あんたたちが魔物に襲われた時、奴らは人間の容姿をしていただろう?」
「! あ」
そういえば――ここでようやく思い出した。
私が術を出せなかったのは、街中で魔物に襲われた時だ。
あの時には最初から人間に化けていたから、私は完全に彼らが人間だと思い込んでいた。
しかし討伐隊へ参加した2回目。
エドと襲われた時には、既に彼が魔物だと知っていた。
だからその時には通常通りの攻撃をすることができた、ということなのだろうか。
「あたしが以前聞いた話によると、これは武器を使用することのない精霊術士が、最も陥りやすい症状らしいな。
そこにはどうやら、精神的な問題も絡んでくるようだ」
「精神的な問題?」
「例えば、人間に攻撃することへの異常なまでの恐怖心や、過去のトラウマなど……まあ、そのようなものだな」
「異常な恐怖心……トラウマ」
私は故郷にいた頃のことを回想しつつ、しばらく考え込んでみた。



