ゼロクエスト ~第2部 異なる者

「それは多分、あたしがいたからだろう」

「え?」

「いや……だがまだ安心するのは早い。
断定と決まったわけではないからな」

「え、でも」

「あたしは状況から判断して、その可能性を述べただけにすぎない。
刻印も消えてはいないし、ヤツらの目的など、まだ解せない部分もある。
それに相手は上位クラスだ。
他にまだ何か可能性があるかもしれない。
だからこれからも、油断はできないだろう」

結局はまだ、はっきりしたことが分からないということなのか。

けれど。

「そういえば私、攻撃術が一時使えなくなったりしたんだけど、あれは何だったのかな」

私はあれも刻印のせいだと思っていたのだが、以前ルティナが「別の可能性もある」というようなことを、示唆していたのだ。

「ああ、そういえばそんなこともあったな。
だがあれは、刻印とは無関係だろう」

私の言いたいことを察したのか、ルティナはキッパリとそう答えた。