ゼロクエスト ~第2部 異なる者

私は急いでそこへ向かう。

が、剣を繰り出そうと身構えた瞬間、一陣の強い風が吹き上げてくる。

気付いた時には身体が宙に浮き、外へ吹き飛ばされていた。

それは一瞬の出来事だった。

自分の身に一体何が起きたのか、瞬間的には理解できなかった。



全身を強打していた私には、激痛が走っていた。

だがそれに耐えつつ身を起こしてみると、目の前では何事もなかったかのように鎮座している、黒い塊が見えた。

地面には血溜まりと、魔物の残骸が転がったままだ。

鼻をつくような、酸味のある異臭も立ち上っている。

どうやら服へも付着してしまったようだ。

だがそんなことを気にしている場合ではない。

私は自分を取り戻すと、再び中へ入っていった。



が、結果は同じ。



しかしここでも諦めるわけにはいかない。

私は間髪いれずに今度は助走をつけつつ、三度(みたび)中へと入っていった。





「……! なんでっ!???」



またもや同じ目に遭った私は、呆然と地面に座り込んでいる。