ゼロクエスト ~第2部 異なる者

何故装備のせいだと思い込んでいるのかは分からないが、今までそう思い込んでいるのなら、他人がいくら否定したとしても聞き入れてはもらえないだろう。

確かに近距離系攻撃を主体とするアレックスの装備は、私の比ではないくらいに重かった。これはこの前、私自身が身をもって体験したことである。

それを彼は普段着でも着こなすかのように、常時身に付けているのだ。

例え定期的な調整が必要だとしても、急に装備の重量が増えるはずはない。

程なくして、エドの演奏が止まった。

「おお、身体が軽くなった。エドすまぬ、礼を言うぞ」

「いえ〜いつもアレックスさんたちと戦えないので〜こういう時にお役に立てて〜光栄です〜」

そう言いながらエドは寝袋の中に潜り込むと、直ぐにいびきをかき始めていた。

これもいつもの光景だった。

彼はここ最近アブソープライフを使用する度に、睡魔が襲ってくるようになったという。

ディーンの話では術力の上達に、エドの体力がついていけないのではないかということだった。