「花? この時期に??」
私は眉を顰めていた。鮮やかな花々が今の寒い時期に、咲くはずがない。
しかも―――――。
「何で昼間?」
上空には雲一つない青空が広がっている。辺りも明るい。
今は「夜」のはずなのに、だ。
周囲にはこの色彩空間を取り囲むように、青々とした樹木も立ち並んでいた。
この光景を見れば、少しくらいは暖かくても良さそうだが、妙に肌寒かった。
私は戸惑っていた。が、今の状況を把握しておかなければ、何も解決はしないのだ。
そう自分を奮い立たせた私は、足首ほどの高さに咲く野花を踏みしめ、慎重に歩みを進めていた。
だが何故だろうか。
足を一歩前へ出す度に、全身が重くなっていく。
視界も徐々に狭まってきているようだ。足取りさえも覚束無くなっている。
気が付くと私は、咲き誇っている花々へ顔を埋めるようにして、地面に倒れ込んでいた。
全身に力が入らない。それに起き上がろうという気持ちも、何故か全く湧いてはこなかった。
(あー、このまま寝ちゃおうかなぁ)
いろいろと面倒くさい。
大体こうやって、考えること自体が面倒だ。それにこの体勢も、何だか妙に心地良い感じだし。
私は柔らかいクッションへ身を委ね、そのまま眠りに入ろうと目を閉じたのだが。
「やはり人間か」
頭上で声が聞こえてきた。
私は眉を顰めていた。鮮やかな花々が今の寒い時期に、咲くはずがない。
しかも―――――。
「何で昼間?」
上空には雲一つない青空が広がっている。辺りも明るい。
今は「夜」のはずなのに、だ。
周囲にはこの色彩空間を取り囲むように、青々とした樹木も立ち並んでいた。
この光景を見れば、少しくらいは暖かくても良さそうだが、妙に肌寒かった。
私は戸惑っていた。が、今の状況を把握しておかなければ、何も解決はしないのだ。
そう自分を奮い立たせた私は、足首ほどの高さに咲く野花を踏みしめ、慎重に歩みを進めていた。
だが何故だろうか。
足を一歩前へ出す度に、全身が重くなっていく。
視界も徐々に狭まってきているようだ。足取りさえも覚束無くなっている。
気が付くと私は、咲き誇っている花々へ顔を埋めるようにして、地面に倒れ込んでいた。
全身に力が入らない。それに起き上がろうという気持ちも、何故か全く湧いてはこなかった。
(あー、このまま寝ちゃおうかなぁ)
いろいろと面倒くさい。
大体こうやって、考えること自体が面倒だ。それにこの体勢も、何だか妙に心地良い感じだし。
私は柔らかいクッションへ身を委ね、そのまま眠りに入ろうと目を閉じたのだが。
「やはり人間か」
頭上で声が聞こえてきた。