校門を出ると、そこには颯太がいた。 どうも颯太は私を待っていたみたいで、すぐに手をふってきた。 そしてこちらに向かって歩いてきた。 「よぉ、彗」 「どしたの?颯太」 「いや、ちょっと話したいなと思ってさ」 「そっか」 「おぉ、俺さ彼女と別れた」 「あ……うん、知ってる」 「あれって、なんでか知ってるか?」 「知らない」 「だよな」 「うん」 「あれはな、俺に好きな人が出来たからなんだ」