「うん。いい名前だろ?」 夏美が「ふふっ」と笑う。 鞄を肩に掛けて、ニコニコと微笑む 彼女は本当に幸せそうだ。 「いい名前。もしかして、香がつけたの?」 「まあな」 「へええー。センスあるぅ」 悪戯っ気を滲み出させる夏美。 愛しい。 この校門を越えてしまえば、きっと 幸せな時間より、程遠い出来事が起こるだろう。 ―――…玲。 対峙するのか。 ただ一人の親友と。 諦めればいいじゃないか。 俺に―――譲ればいいじゃないか。 なんで、絆を自分の手で 壊そうとしてるんだよ…?