「香?―――あ!虹が出たよ。綺麗だねえ」 顔を上げる。 そこには、平穏に微笑む夏美と、水と花が繰り広げるイルミネーションがあった。 キザな言葉は吐きたくないが、夏美も綺麗だ… 「ふふっ。いっぱい咲かせてね」 花に話し掛ければ元気に成長する。 そんな迷信は、信じていないはずだった。 でも今ならどうだろう。 ―――果たして、彼女のために元気になる花は、いくつ出てくるだろうか。