月曜日、普通に学校へ登校してみると、夏美らしき後ろ姿が靴箱で佇んでいた。



俺は鞄に ″高瀬″と書かれているのを確認して、肩に手を触れる。


ビクッどころじゃなかった。



声も何も上げなかった夏美は、俺でも初めて見るような驚きに染めていた。



「な、…夏美?」


「…っ、おはよう香!今日もいい天気だね!あはは、じゃあまたね!」


「夏美っ!?」



夏美は靴箱を頑なに閉めると、ダッシュで校舎を飛び出していってしまった。