「えっとこちらは…」 「こんばんは、夜分にすみません。私こういうものでございまして」 私が紹介するより先にテキパキと礼儀正しく挨拶をしてしまう。 「まぁ!芸能事務所の方…!?」 「今回女性アーティストのデビューに力をいれておりまして、ぜひ美久さんの歌声を世に出したいと思ったんです」 「あらあらあら…!こんなところじゃあれなんで、良かったら上がってくださいな…」 「あ、それでは失礼します」 お母さんはすっかり丁寧な鈴宮さんのぺースに乗せられてしまった。